蜂の子の栄養価 | 蜂の幼虫に含まれる成分一覧
古くから貴重なたんぱく源として常食されてきた「蜂の子」。健康に役立つ様々な成分を含む高栄養食品として知られ、近年では高級珍味としても人気があります。
今回は、蜂の子の栄養価についてご紹介します。
食用の蜂の子
「蜂の子」とは名前の通り蜂の幼虫や蛹のことです。ミツバチだけではなく、スズメバチやクロスズメバチ、クマバチ等の幼虫も食用として用いられます。
蜂の子の特徴は、ローヤルゼリーをしのぐとも言われる高い栄養価です。様々な国で滋養強壮食品として愛用されている他、漢方としても使用されており、中国最古の薬学書では「上薬」と呼ばれるほどの最高薬として記載されています。
蜂の子の栄養成分
蜂の子には、タンパク質や炭水化物の他、ビタミンやミネラル、必須アミノ酸などの様々な栄養素を含んでいます。
蜂の子の主な栄養成分は下記の通りです。
主要栄養素
主要栄養素(g/100g) | |
水分 | 76.8 |
タンパク質 | 9.40 |
炭水化物 | 8.00 |
脂質 | 4.70 |
繊維質 | 5.00 |
蜂の子はたんぱく質が豊富です。その他、炭水化物や水分が多く含まれています。
ビタミン
ビタミン(mg/100g) | |
ビタミンC | 3.80 |
ビタミンB群 | |
ビタミンB1 | 0.41 |
ビタミンB2 | 0.91 |
ナイアシン | 3.67 |
パントテン酸 | 1.19 |
ピリドキシン | 0.12 |
ビオチン | 0.02 |
コリン | 168.4 |
蜂の子には体の不調や免疫力を助ける「ビタミンB群」が豊富に含まれています。
ミネラル
ミネラル(mg/100g) | |
カリウム | 269 |
リン | 179 |
マグネシウム | 21.1 |
カルシウム | 13.8 |
ナトリウム | 12.8 |
亜鉛 | 1.60 |
鉄 | 1.29 |
銅 | 4.00 |
蜂の子は体内で合成できない各種ミネラルを豊富に含みます。ミネラルが不足すると欠乏症や、めまいや吐き気、耳鳴りなど様々な体の不調の原因となります。
アミノ酸類
アミノ酸(g/100g) | |
ロイシン | 0.66 |
リジン | 0.58 |
バリン | 0.49 |
イソロイシン | 0.43 |
フェニルアラニン | 0.33 |
トレオニン | 0.31 |
ヒスチジン | 0.22 |
メチオニン | 0.20 |
トリプトファン | 0.09 |
タウリン | 0.031 |
グルタミン酸 | 1.29 |
アスパラギン酸 | 0.76 |
プロリン | 0.57 |
アラニン | 0.45 |
グリシン | 0.41 |
チロシン | 0.41 |
アルギニン | 0.40 |
セリン | 0.33 |
シスチン | 0.20 |
蜂の子には、ロイシンやリジン、バリンなど、人の体内で合成することのできない必須アミノ酸が豊富です。
また、年齢とともに体内合成量の減少するグルタミン酸やプロリン等の非必須アミノ酸についても、多種に渡って含まれています。
脂肪酸
脂肪酸 | |
オレイン酸 | 1.82 |
パルミチン酸 | 1.47 |
ステアリン酸 | 0.43 |
ミリスチン酸 | 0.12 |
リノレン酸 | 0.04 |
リノール酸 | 0.03 |
パルミトレイン酸 | 0.02 |
ラウリン酸 | 0.02 |
蜂の子に含まれる脂肪酸は「オレイン酸」が最も多くなっています。オレイン酸は血中のコレステロール値のバランスを整える働きがあり、生活習慣病の予防に注目されている成分です。
蜂の子の摂取方法
優れた栄養価を持つ蜂の子は、古くから様々な形で食されてきました。甘露煮や佃煮の他、バター炒め、蜂の子をご飯に入れた「へぼ飯」などが特に有名です。
蜂の子はインターネット等でも購入することができますが、高級食材のため値段は高いです。蜂の幼虫の見た目に抵抗を感じる場合には、蜂の子の成分を凝縮したサプリメントも販売されています。
まとめ
今回は、蜂の子の栄養価についてご紹介しました。
蜂の子には、健康に役立つ様々な成分が豊富に含まれています。味や食感は評価の分かれるところですが、珍味として重宝されるだけあって好きな人は多いようです。
苦手な人はサプリメントで手軽に摂取することもできますので、自分に合った方法で試してみてはいかがでしょうか。